表題の通り、発表してきました。
Sidekiq vs Solid Queue | Kaigi on Rails 2024
スライドはこちら。
発表に至るまでの道のり
- イベントの懇親会などでエンジニアの人と話しているときに「最近気になっているgemあります?」のような質問に「Solid Queueですかねえ」と返すと「なんですかそれ?」と聞かれたりする
- イベントの懇親会などでSidekiqを使っている会社さんの中の人にProやEnterpriseつかってます?と聞くと「なんですかそれ?」と聞かれたりする
- 新しいRailsで標準になったが、既存のRailsアプリケーションには影響がないもの(例: importmaps)に対して「Railsアップグレードするならこれ対応しないといけないですか?」と聞かれたりする
SidekiqとSolid Queueをお題にして話せばこの手の疑問を一気に解決できるかな、と考えたところで「Sidekiq vs Solid Queue」というキャッチーなタイトルが浮かんできて、これはプロポーザル通るだろうなという確信を得るに至りました。
さらにこれまでのバックグラウンドワーカーの変遷で少しずつ機能やインタフェースが洗練されてきたのと2024年現在の状況を踏まえてできたのがSolid Queueなんですよ、という説明をしたくてbackgrounDRbからのgemの解説を盛り込んだのですが、実際に資料を作ると時間の関係で歴史については大幅に説明を省略せざるを得なかったのが残念ポイントです。Delayed::Jobのdelay
メソッドについてとかResqueのジョブ実行ごとにforkする話とかしたかったのですが、それだと60分超の発表時間が必要なのでした…。
1日目
かつてないレベルで準備時間がなかったので、基調講演だけ聴いて残りは資料作成をしていました。発表者控室が用意されていておかげで作業に集中できて助かりました。
基調講演は、palkanの著書である Layered Design for Ruby on Rails Applicationsと主張は一貫しているんだけど本の内容そのままではなく、サンプルが複数ステップのフォームになっていて本を読んでいても楽しめる内容になっていてよかったな、と思いました。
Kaigi on Rails 2024に参加した - It's okay to be weird でnagatomiさんも書いてるけど、事前に講演者の著書を読むというプラクティスは現場での講演の理解度と楽しさが上がるので大変オススメです。
Layered Design for Ruby on Rails Applicationsは僕がこれまで読んできたRailsを拡張する系の本の中で一番自然にRailsを伸ばすやり方が採用されていて、日々の業務に組み込みやすいプラクティスが書かれている書籍なので日本語翻訳の話が進んでるっぽい?けど翻訳を待たずに原著を読む価値あるんじゃないかな、と思います。
僕は家族の写真以外に写真を撮る習慣が全然ないのですが、せっかくストラップの色分けなど rubyfriendsするための工夫があるのになにもしないのもつまらないな、と前回のRubyKaigiのときに思ったので懇親会のときに一回だけrubyfriendsしておきました。次回も思い出せたらrubyfriendsしておきたいところです。
#rubyfriends #kaigionrails pic.twitter.com/xDXBS9gAb3
— willnet (@netwillnet) October 25, 2024
そのほか懇親会では島田さんになるほどTCPソケット最高です!と感想を直接お伝えすることができたのがよかったです。自分が執筆した書籍、誰がどれくらい読んでいてどのような感想を持っているのかなかなかわからないので読んだものについてはなるべく感想をお伝えするのが良いな、と思いました。
僕は東京在住なのですが有明までの移動はそこそこ時間がかかるので、懇親会の会場であるワシントンホテルを予約*1していました。懇親会が終わってからエレベータで上にいくとすぐに部屋に入れて最高の体験。
2日目
資料も出来上がっているし発表練習もホテルで何度かできたので、かなりリラックスして発表に臨めました。できあがった発表内容はどちらかというと初心者〜中級者くらいに向けた内容になっていて聴いてくれた人たちにどれくらい刺さる話になっているか不安だったのですが、Xの反応などを見る限りそれなりに評価されたようで良かったです。
発表資料の最後のスライドにありますが、顧問先に週1程度の空きができるのでバックグラウンドワーカの話をもっと突っ込んで聞きたい、とか最新のRailsなんもわからんからキャッチアップしたい*2とかいう会社さんいたらなんらかの方法でお問い合わせください。
そしてKaigi on Rails2025へ
すでにKaigi on Rails 2025に情報がありますが、次回の開催は9/26~27なんですよね。そして僕の誕生日(かつ結婚記念日)は9月27日だったりします。なので来年はどういう形で臨むといいかな、と今から思案を巡らせているところです。(皮算用にも程がありますが)27日に登壇して家族とちょっと美味しいご飯を食べる、ができるといいかなあ。
*1:Kaigi on Railsの会場場所が公開されてすぐ
*2:ほかにもいろいろやります。詳細は https://blog.willnet.in/entry/2018/04/09/101808 参照